憲法上の権利は国に対するもの

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憲法上の権利は国に対するもの

5. 憲法上の権利は国に対するもの
「プライバシーの侵害」
「男女差別」
という主張をよく聞きます。
根拠となるのは、それぞれ
『プライバシー権』、『平等権』という憲法上の権利です。
そこで「明らかな憲法違反だ!」
と主張する人がいますが、ちょっと待ってください。

権利侵害をしているのは、誰でしょうか。
国でないなら、憲法違反にはなりません。
憲法は、国民の権利義務を規定していますが、
これは国家と国民との関係を規律するものです。

つまり、国によってプライバシーの侵害、
男女差別等あれば、憲法違反となります。
しかし家族や学校、企業といった
私人間では、憲法の適用はありません。
憲法違反ができるのは、国だけです。

救いの手がないわけではありません。
企業が肥大化した現代では、
企業による侵害行為は、
もはや国による侵害行為とほとんど変わらない被害を受けます。
これを放置することは、法の理念に反することから、
民法などの私人間を規律している法律の、
一般条項と呼ばれる条文に類推適用します。

一般条項は、信義則や権利濫用の
禁止など大原則を抽象的に条文化したものです。
伝家の宝刀ともいわれます。
一般条項は、解釈の幅が広すぎるため、
不用意に認めてしまうと、法的安定性に欠くのです。

また学校や企業には私的自治が認められ、
学則や社則も属している間は法律と同じような効果があります。

というわけで、学校や企業によるプライバシー権や
平等権侵害を主張するのは、実際かなり難しいのです。